CRM事業部

技術的探究心が創り上げるITの総合商社。公共系PJTのPMを経験したADXCマネージャーが語る「ADXCの他社との違い」とは?

ADX Consultingは2025年12月で設立から5周年となります。この5年間で、約100名の組織に成長し、様々なバックグラウンドを持つ方々とのご縁をいただいております。ダイバーシティ溢れる環境だからこそ、生まれるソリューションも多種多様です。

OracleやSalesforce、Anaplanというパッケージのソリューションに加え、AppExchangeというマーケットプレイスを活用したプロダクト開発も進み、いわゆる「SaaSの総合商社」のような立ち位置を作りつつあります。

今回は、ADXCに入社する以前に、公共系のプロジェクトにおいて上流工程をリードしていた桑原さんに、「ADXCのソリューションの幅広さ」についてインタビューをさせていただきました。ADXCが他のコンサルファームとは何が違うのか、聞いていきたいと思います。

名前 桑原
役職 CRM事業部 マネージャー
前職 SIer
趣味 アウトドア、バスケ(見る側)
ライブ鑑賞

自己紹介

今回は、以前も社内インタビューにご登場いただいた桑原さんに、再びお話を伺います。
前回は「ADX Consulting社内の業務効率化・DX推進を行うDevOpsプロジェクト フルリモートでのプロジェクト推進」について語っていただきました!
桑原さんの詳細な自己紹介は前回記事をご覧いただければと思います。

▼前回の記事はこちら

まずはプロジェクトや仕事の話だけでなく、桑原さんのプライベートな一面も少しご紹介します。プライベートな桑原さんのお人柄も知っていただければ幸いです。

趣味や休日の過ごし方

インタビュー担当:本題に入る前に、以前のインタビューでお話を伺えていなかった休日の過ごし方についてお聞きしたいと思います。その後、本題に入っていければと思います。最近の趣味や、よくやる休日の過ごし方などがあればお願いします。
桑原さん:最近は、子どもがテニスクラブチームに入っているので、その送迎と試合観戦がメインですね。
それから、年に2〜3回はライブに行くようにしています。先日も、話題になった「Mrs. GREEN APPLE」の10周年ライブに行ってきました。あとは「可愛いだけじゃダメですか?」で知られる“キュースト”のライブも、いつか行ってみたいと思っています。
昔は子どもが小さかったので、なかなか行けなかったんですが、今は行けるうちに行っておこうと思って、ライブ活動を楽しんでいます。

これまでのご経歴について

桑原さん:私が担当していた中でも大きな思い入れがあるのは、ある独立行政法人でのプロジェクトです。消費者による海外通販やネット取引に関するトラブルについて相談を受け付け、消費者が自身で海外事業者とのトラブルを解決できるよう支援する仕組みを、Salesforce上で作っていました。
このほか、東京都23区向けの環境汚染・公害対策に関する情報管理のシステムや地方公共団体情報システム機構の業務も担当していました。
インタビュー担当:公共系となると 基本的に契約形態は請負契約だと思いますが、成果物として求められていたものはどういったものでしょうか?
桑原さん:成果物としては、まずプロジェクト計画書、要件定義における成果物として機能一覧や、非機能一覧、業務フローなどですね。基本設計、詳細設計ではテーブル一覧や項目ごとの詳細定義や、画面遷移・画面設計書などを作成しました。各画面設計ではボタンを押したらどこに遷移するのかなども細かく定義します。
加えて、テスト工程の計画書やテスト結果報告書、品質を証明する文書も作成しました。
データ移行もあり、データ移行計画書、手順書、結果報告書。システム移行も同様に計画書、手順書、結果報告書を作りました。本当に泣きそうになるくらいのボリュームでした。
インタビュー担当:かなり大変なプロジェクトだったようですね。役割としてはプロジェクトマネージャーだったのでしょうか?
桑原さん:プロジェクトマネージャーとリーダーの半々といった感じです。タスク管理や進行管理をしながら、複数の分野を担当しました。

当時の働き方は?

インタビュー担当:参考までに、当時の働き方というか、どのような働き方だったのか教えていただけますか?
桑原さん:本当に当時は大変でした。一番大変だったのは詳細設計のフェーズで、朝4時までドキュメントを書いていました。
それを持って翌日の朝10時から打ち合わせがあったので、寝ずにそのまま参加することもありました。大変でしたが、メンバー間でフォローし合っていた楽しい現場でしたね。
インタビュー担当:すごいですね。期間はどれくらいだったのでしょうか?
桑原さん:2016年の5月から翌年2月くらいまでなので、だいたい10か月です。忙しい時期と少し落ち着く時期はありましたが、詳細設計以外のフェーズも含め、全体的に大変な働き方でした。
お客様もクラウドは初めてということもあり、どう進めたら良いかわからない状況で、それまでのオンプレミスが主流だったやり方との違いを理解してもらうのに、かなり苦労しました。今はクラウドが広く認知されているので、その点は楽になっていると思います。
インタビュー担当:非常にヘビーでシビアなプロジェクトだったと思います。具体的に大変だった点を教えていただけますか?
桑原さん:繰り返しになりますが、当時のお客様はクラウドの導入が初めてで、しかも細部まで自分で理解し納得しないと次のステップに進まない方々でした。これまでオンプレミスが当たり前の環境で進めてこられたため、クラウド特有の考え方や進め方とのギャップが大きく、その違いを理解していただくまでの説明や説得にかなり苦労しました。
さらに、このプロジェクトは完全なウォーターフォール型でした。ウォーターフォール型とは、最初に仕様をすべて決めてから順番に工程を進める進め方です。それ以外の公共案件では、途中で成果物を見せながら修正していくアジャイル的なやり方も多かったのですが、この案件では仕様を最初にきっちり固める必要がありました。経験はあったものの、お客様が確認するポイントが非常に多く、大変でしたね。

当時、PMとして意識していたことは

桑原さん:一番気を使っていたのは、お客様が大きく2つのパターンに分かれていたことです。情報部門として、主にセキュリティや個人情報管理などを重点的に意識している部門の方々と、相談受付や消費者との連携など実際に現場で使うユーザー側の方々。両者とやり取りをしながら構築を進めていました。特に情報部門のお客様は、自身でしっかり理解して納得しないと話が進まないタイプのお客様であったため、時間をかけて丁寧に説明していました。専門用語だけで固めず、分かりやすい言葉で伝えることを心がけていました。大きなプロジェクトになるほど進捗管理が重要ですが、それ以上にお客様と密にコミュニケーション取りながら理解を促すことを重視していたため、当時は1日3〜4回電話することもありました。

今振り返ると、どのような経験だったのか

インタビュー担当:お話をお伺いするだけでも、本当に想像を絶するようなご経験だったのではないかと思います。今振り返ると、どのような経験だったと感じますか?
桑原さん:すごくいい経験だったと思っています。ものすごくポジティブに捉えていて、大きく飛躍するポイントになったと感じています。
今の自分がプロジェクトをマネジメントする立場になった時のベースとなる考え方は、まさにあの経験から来ていると感じています。
やはり当時は、お客様から事細かにチェックされる環境でした。常に気が抜けないプロジェクトで、その緊張感の中で得られた学びは大きかったです。
インタビュー担当:ありがとうございます。過去の公共案件のプロジェクトについて、よく理解できました。

そもそも、なぜADXCへ転職しようと思われたのか

桑原さん:いろいろなことが重なった結果ですが、大きな理由はいくつかあります。
前職でもSalesforceに携わっていましたが、会社のメインビジネスはSalesforceではなく、主力事業が別にありました。
当時からSalesforce事業を大きく飛躍させたいと考え、企画作成や構想検討を実施していましたが、うまく形にできませんでした。ちょうどその頃、弊社の執行役員である金本が転職するタイミングで声をかけられたのも大きなきっかけです。
少しおこがましいかもしれませんが、彼は岡山の雄、私は群馬の雄(笑)として、Salesforceの世界でタッグを組めば面白いことができると感じました。
さらに、ADXCでは民間案件に取り組む話も聞いていました。これまで公共案件で多くの経験を積んできたので、「民間ならもっと楽にできるだろう」という思いも少しありました。もちろん、実際には楽勝とは言いませんが、新しい経験ができるという期待がありました。

金本さんとの出会いは?

インタビュー担当:桑原さんと金本さんの出会いについて、元々はどのようなつながりがあったのでしょうか?
桑原さん:私の前職と金本さんの前職は、ともに公共ビジネスを主力としている会社でした。場合によっては、まさにバチバチと競合することもありました。なので、公共向けのビジネスでは、よくライバルとして顔を合わせることが多かったんです。
一方で、別の領域では、パートナーシップを結んでいたこともあり、会社同士のつながりもありました。競い合いながらも、一緒に仕事をすることもあったんです。Salesforce界隈では「パートナー」という枠組みがあります。製造業のパートナー、公共のパートナーなどの分類があり、公共分野では「岡山の公共系パートナーが金本さん、群馬の公共系パートナーが私」という位置付けでした。もともと、私と金本さんの上司同士が営業企画部門でつながりがあり、Salesforceパートナーという接点から「一緒にビジネスを大きくできたら」という話も出ていました。そうして現場リーダー同士として初めて岡山で顔を合わせたのがきっかけです。
とはいえ、なかなかタッグを組んでビジネスを行う、というところまでは至らずでしたが、Salesforceのテクニカルな部分やメタデータなどの内部的に深い部分について、助け合い、相談し合う関係になりました。面識ができてからは、困ったときは私が金本さんに連絡したり、逆に金本さんが私に相談したりしていました。会社としては競合していても、現場レベルでは情報交換を続けていたのです。
インタビュー担当:その関係はどれくらい続いたのですか?
桑原さん:10年くらいになると思います。
インタビュー担当:前職で事業を飛躍させるために調整していたものの、うまくいかなかった部分や会社の事情もあり、そこに金本さんから声をかけられた。そして民間案件に挑戦できる話もあった中で、最終的にADXCにジョインする判断をされた、ということですね。
桑原さん:はい、その通りです。

ADXCのソリューションの特徴は?

インタビュー担当:これまでの経緯を経てADXCにジョインされましたが、今、ADXCのソリューションの特徴はどのようなものだと感じますか?
桑原さん:現在の「LINER」とそれ以外のソリューションでは、大きく性質が異なると思います。
まず「PlainReport」「BacklogSync」、そして「DOTEFO」「Satoru」については、いわゆる“かゆいところに手が届く”ツールです。Salesforceのエンジニア仲間からも、Salesforceの拡張機能として、付加価値を与えるツールだと評価してもらっています。
一方で「LINER」は、それ自体が完成された機能を持ち、業務の中心的な役割を果たせるソリューションです。付加価値の提供という点は同じながらも、存在感の大きさが際立っています。うまく言語化できていないかもしれませんが、そんな印象です。

▼CRM事業部のソリューション詳細はこちら

他のコンサルファームやSIerとのソリューションの違いは?

インタビュー担当:他のコンサルファームやSIerとの違いでいうと、ADXCにはどんな特徴があるとお考えですか?
桑原さん:ADXCだからこそかもしれませんが、自分たちで道を切り開く楽しみがあります。
私はCRMが立ち上がった初期の頃から関わってきたので、まだまだ目指すべき高みがあると感じています。そこに向かって進むことは大きな魅力です。自分で道を切り開きたいという人にとっては、とても楽しめる環境だと思います。
以前は50年続く老舗のSIerにいたので、プロセスがきちんと整備され、「こういうときはこう」と決まっていました。ADXCでは、自分たちでより良くしていく部分も多く、それも面白さのひとつです。
また、エンジニアやコンサルタントとして考えると、ここではさまざまなお客様との出会いがあり、多くの知識や知見を持つ仲間もいます。自分の過去の経験を活かせる仕事ができているのも魅力ですね。
インタビュー担当:今のお話は、会社全体としての他社との違いという印象を受けました。ソリューション面での違いについてもお聞かせいただけますか?
桑原さん:一言で言えば、自社ソリューションは、その裏付けとなる技術力が強みだと思います。コンサル力に加えて技術力があるのは、他社との差別化ポイントです。
インタビュー担当:私も採用活動で多くの候補者とお話ししますが、ADXCはSalesforceやoracleなどのパッケージソリューションに加え、自社開発のSaaSソリューションを数多く持っています。 SaaS の総合商社のような立ち位置も特徴だと思います。今のお話を聞いて、その表現がさらにしっくりきました。

なぜADXCはそういった特徴や違いを出せるのか?

インタビュー担当:今お話しいただいた「コンサル力+技術力」や、「自分たちで切り開く楽しみ」といった特徴、そして他社との違いは、なぜADXCだからこそ出せると思いますか? 技術レベルの高さなのか、別の理由なのか、イメージを教えてください。
桑原さん:「技術的探究心」に尽きると思います。技術オタク的なところがあるんです。
あとは、ものづくりが好きな人が多いという点ですね。Salesforceは非常に多くのことができますが、万能ではありません。足りない部分は確実にあって、それをどうにかしようという意識が強い。できることとできないことを理解しているからこそ、「この部分には絶対ニーズがある」という発想が生まれるのだと思います。
そういった発想から、“かゆいところに手が届く”ツールが数多く生まれています。
インタビュー担当:ものづくりが好きで、技術力があり、現行のプロダクトに満足せずに改善していく姿勢がある。ADXCは、そうした向上意識が非常に高い会社ということですね。
桑原さん:まさにその通りだと思います。
インタビュー担当:どんどんプロダクトを良くしていける、そういう改善や向上意識が高い会社という印象ですが、ADXCはまさにそういった会社でしょうか?
桑原さん:そうですね。加えて思うのは、やはり技術力の高さです。できることとできないことを、すぐに見極められるところが強みだと思います。「とてつもなく時間はかかるけど実現可能なもの」なのか、「3日でできるもの」なのか、その判断が非常に早い。
例えば、PlainReportは実質1週間ほどで作りました。

▼PlainReportの詳細はこちら
https://crm.adxc.co.jp/appexchange/plainreport/

インタビュー担当:そうなんですか!!それはすごいですね。ということは、 PlainReportは「これはいける」と見極めて、一気に作ったということですか?
桑原さん:はい、まさにそうです。
インタビュー担当:今日のお話で、私がまだ理解しきれていなかったADXCのすごさがかなり見えてきた気がします。候補者の方にもぜひ伝えていきたいと思います。ありがとうございます。

今後、ADXCはどういったバリューを出していくべきか

桑原さん:私の考えとしては、お客さまの業務をより良くしていくためには、ITの総合商社のような存在を目指すべきだと考えています。Salesforceは主軸ですが、それだけにとどまらず、業務全体を俯瞰して改善していく必要があります。
そのためには、Salesforceとoracleを掛け合わせたり、自社のソリューションを組み合わせたりして、何ができるかを常に模索していきます。こうした取り組みを一気通貫で提供できるのがADXCの強みであり、今後もその価値を出していけると思います。

働き方や求める人物像について

インタビュー担当:経営方針や事業方針に加えて、働き方や「こういう人に仲間になってほしい」というメッセージを、これから入社する方やすでに在籍している社員に向けてお聞かせいただけますか?
つまり、「この会社で働くと、こんな未来が待っていますよ」というイメージについてお話しいただければと思います。
桑原さん:少し変な言い方になるかもしれませんが、ITのバックボーンがある人でもない人でも、それぞれ良い部分はあると思っています。やはり、いろんな経験をしていることは重要なので、「IT未経験だからダメ」ということはないと思います。
ただ、一番端的に言うと、SaaSしか知らない人は正直厳しいかもしれません。うまく言い換えると、ITの経験にプラスアルファを持っている人が一番輝ける環境だと思います。
IT×バックオフィスの知識や、IT×業務の知識など、掛け算ができることが重要だと感じています。業務理解を嫌いじゃない方であれば、十分にやっていけるはずです。クラウドと言っても本質はITなので、「ITの総合商社」を目指す当社では、SaaSの知識だけでは厳しい部分があり、そこに何か光るものがある人が向いていると思います。
あとは、やはりSaaSが好きであることも大切ですね。SalesforceもOracleも、広く深い世界です。それを常に追い続けられる人、そしてその世界が好きだと胸を張って言える人が、この環境では活躍できると思います。

目指す未来の実現のために必要なこととは

インタビュー担当:先ほど、ITの総合商社を目指し、そこでバリューを出していくというお話がありました。その未来の実現のために、ADXCにとってこれから何が必要だとお考えでしょうか?
桑原さん:もし一つだけ挙げるとしたら、「一つのSaaSにとらわれない広い視野」だと思います。
SaaSが世の中に広がった理由って、それぞれのサービスが得意とする領域や機能が違うからなんです。
だから、お客様の業務をより良くするには、一つのツールだけで完結させるのではなく、複数のクラウドサービスを組み合わせて提案することが重要になります。
提案する私たち自身が、いろんな選択肢を知っていて、その中から「これが一番いい」と自信を持って選び抜ける視野を持っていること。これが、ADXCのコンサルにとって欠かせないスタンスなんです。
インタビュー担当:なるほど。つまり、現在の社員も、これから入社する人たちも、幅広いSaaSやソリューションの知見、そしてその知見を醸成するための視野の広さが必要だということですね。それが、ITの総合商社としてのADXCの可能性を広げることにつながる、と。
桑原さん:そうですね。その通りです。
インタビュー担当:ありがとうございます。非常に良いまとめ方をしていただけたと思います。本当にありがとうございました。

人事担当メッセージ

請負契約の現場で、決められた成果物を期限内に納品する、逃げ場のないシビアな環境で腕を磨いてきた桑原さんです。
その桑原さんが語るADXCの「他社との違い」は明確で、今後ADXCのケーパビリティは更に強化の一途を辿ると確信に変わりました。
私たちADXCは、「ITの総合商社」として、特定の製品やサービスに縛られない、自由度の高いソリューションを提供しています。
これまでの固定化されたプロセスから解放され、複数の技術やサービスを組み合わせて最適解を提案できるフィールドが広がっています。
開発力とPM力を兼ね備え、裁量ある環境で成果を出し続けたい方にとって、ADXCはまさに「自由に動ける舞台」になるはずです。
現在、弊社では事業拡大のためコンサルタント・エンジニアを募集しております。カジュアルチャットも実施中ですので、まずは話を聞いてみたいという方も大歓迎です!以下、採用ページにて皆様からのエントリーをお待ちしております。

 

おまけ

最後までコラムを読んでくださった方は、是非弊社の事業・働き方についてまとめた動画もぜひご覧ください!

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